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2024年11月1日
*深夜の閑散とした関西国際空港。大阪では唯一、写真で一番の理解者だったケンセイ君と相方のゆみこちゃんがロンドンへ発つのを静かに見送っていました。別れはいつも寂しいものだけど、その日は不思議に清々しい。新しい門出を迎えようとする人々の顔は、こんなにもさっぱりしていて晴れやかなのか。いつも感じる「置いていかれる」感覚がない。気持ちのいい別れでした。なけなしの金で買った2本の135mmポートラを手渡し「初期衝動をこいつに焼キ付ケロ!」なんてね。がんばれよ。マジ高え。

2024年11月2日
*定期購読をしているIMAの最新号が届きました。近頃はずっと写真のことを取り扱っているようで望んでいることと少しズレた写真の話が多かったのですが、今号のは感動しました。特に中で出てくるある写真家の写真に釘付けになり「こういう写真が撮りたかった」と思うイメージにずっと前から取り組んでいる方でした。すごく気持ちが前向きになった。その写真家の名前は金野孝次郎。絶対忘れない。

2024年11月3日
*ある時相方より「いつもお世話になっている方が出版社を立ち上げる」という話があり、暫くはそれを喜ばしく聞いていたのですが、出版第一弾が僕の相方の写真集だという二の句には驚いた。知らぬ間に写真のセレクトを進めていたり、印刷会社に目星をつけて何度か訪問していたり、すごいなと思います。 今日はデザインを共に進めているという福岡在住のデザイナーちえちゃんがご家族で大阪に来るってんで流れで夕食にご厄介に。楽しい夜。

2024年11月4日
*だれでも《メールの友達だけど会ったことはない》という人は居ると思います。西さんはそういう人だったのですが、なんと僕が上京した同時期彼女もご家族と共に京都へと居を移していて、クリエイティブの分野で仕事をしていると聞いたときには「縁とは不思議だな」と思ったものでした。回想すると本当に彼女には何度も助けられている。メル友から恩人になることもあるんだ。そんな彼女からのメール。先月大阪新世界のスパワールドで遊んで、娘さんは大阪の街のエネルギッシュさや猥雑さに興味津々だったようで「将来家出たら大阪に住む!」と言ったなんて内容。下記は気付きの多い文章だなと思いましたので勝手に転載。《都市的な人混みや欲望に心身を晒す生活を若干忌避して京都に来たのに、こうして親と子でないものを求めて歴史が揺り戻していくんだなぁと思った 笑》僕もそういった魅力に吸い込まれていく人間のひとりです。娘さんの反応はある種正しい心の動きである。猥雑さ、エネルギッシュさ。悲しみや憎しみ。そういったネガティヴにも受け取れる心の経験があればあるほど、のちに人としての魅力や優しさに変わっていくのだと思います。

2024年11月5日
*やっと取れたデータ現像のための1日。せっかくのお天気を横目にPC前で孤独な作業を続ける。ドイツの名門バンドCANのアルバム《Ege Bamyasi》の再発レコードをゲットしたものをようやく開封/試聴したくらいです。それも今月初頭、京都のレコード喫茶(?)「しばし」で手に入れたもの。すごくいいお店だったのだ。



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